
2022年9月29日にKADOKAWAから出版された『大切なのは練習や勉強だけじゃない! 絵が上手くなる5つの習慣』発売を記念して、著者であるVTuberの焼まゆるさんにインタビューをさせていただきました。
焼まゆる先生はフリーランスイラストレーターyaki*mayu(ペンネーム)としてライトノベルやトレーディングカードゲーム、ソーシャルゲームなどのイラストを担当。「焼まゆるのお絵かきチャンネル」というYouTubeチャンネルではイラスト上達術を公開しているほか、イラストを描く上で使うPCやタブレットなどのレビューを行っており、20万人以上もが登録する人気チャンネルとなっています。
そんな焼まゆる先生が考える「絵が上手くなる」にはどうすればいいか、がギュッと詰め込まれた『大切なのは練習や勉強だけじゃない! 絵が上手くなる5つの習慣』は”5つの習慣”というテーマに絞って、プロのイラストレーターが絵を描く上で、日常的にどんなことを習慣にしているのかが紹介されています。
今回のインタビューでは同書籍の制作についてはもちろん、VTuberとしての活動についてお話を聞いています。これからイラストレーターを目指す方や、絵の上達に伸び悩んでいる方にとっても、これからの指針になるようなお話を多く聞けましたので、ぜひご一読ください!
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“習慣”にフォーカスを当てた本
――本書籍は絵が上手くなるための技術ではなく、プロのイラストレーターが絵を描く際に習慣にしていることを紹介する書籍となっていますが、焼まゆる先生の中ではこういった書籍を書いてみたいという思いは以前からあったのでしょうか?
焼まゆる:なんとなくこういう本作りたいなって思いはずっとあって、その時に出版社さんからお声がかかり執筆に至ったっていう感じですね。
――絵が上手くなる技術ではなく“習慣”に沿った本を作った理由をお聞かせください。
焼まゆる:僕はYouTubeでお絵描き講座をやっているんですけど、そこでお絵かき初心者さんと直接触れ合う機会っていうのがすごく多くて。そんな中でいろんな人達と触れ合っていると、とにかく絵の練習や勉強をめちゃくちゃ頑張っているのに絵が上手くならない方が結構いるんですよね。絵を描いたり、1年に何百枚とか何千枚とか絵を描いたりとか、すごい勉強していたり練習しまくっていたりするのに絵が上手くならないケースっていうのが結構あるんですよ。
僕は真逆で、絵を描かないイラストレーターってずっと言っているんです。1年に20枚とかしか絵を描いてなくて、練習とかもほとんどしないし、イラストの教本なんかプロになるまで買ったことなかったんですよ。専門学校も美大も行っていないし、経歴も普通に理系の大学に行って、IT企業に就職している人間なんです。
それでも絵がずっと上達できていて、今はプロのイラストレーターになって有名企業さんから絵のお仕事とかもらえるようになっているんですけど、この違いは何なのかというと“習慣”なんですよ。なので習慣だけにフォーカスを当てた本を今回あえて執筆することにしました。
――なるほど。焼まゆる先生の講座動画や本書籍ではプロになるまで練習などしていないとおっしゃっていましたが、プロになってから最初に練習したことはございますか?
焼まゆる:プロになってから練習したもの……。「練習」してることって本当になくて。すごい上手い絵があって、「これってどう描くんだろうなみたいなあ、こうかなあ」みたいな。ちょっと確認がてらちゃちゃっとペンを動かすことはあっても、いわゆる手をいっぱい描く練習とか、アタリの描きかたみたいな本を読みながら真似してアタリを描くみたいな練習とかは、全くと言っていいほどしていないですね。
――ありがとうございます。「絵を継続する習慣」でモチベーションの維持について書かれていますが、焼まゆる先生にも維持が難しい時があったのでしょうか?
焼まゆる:どちらかというと、自分は最初からモチベーションが全くないんですよ(笑)。先ほども話した通り、理系の大学に行って企業に就職してて、そもそも将来イラストレーターになるつもりってなかったので、もうモチベーションとかじゃないんですよね。「将来の夢に向かって頑張るぞ!」みたいなのは全くなくて、ただ絵を描きたいから描くみたいな感じで描いてましたね。
――なるほど。
焼まゆる:最初はそれで絵を描いていたんですけど、ある程度大きくなっていくと絵を描くモチベーションはやっぱりちょっと下がってきましたね。でもそういうときには自分はバイトとして絵を描く仕事をやっていたので、仕事でくるので描くしかないという(笑)。モチベーションが無くても絵を描かされるっていう感じで絵を描いていましたね。
――「絵を継続する習慣」に書かれている目標設定についてですが、焼まゆる先生が最初に決めた目標は何だったのでしょうか?
焼まゆる:目標というより、描きたいっていう気持ちを大切にして絵を描くって感じですね。この“自分のやりたいって思った気持ちを大切にする”っていうのが僕はすごい大切だと思っています。やりたいって思っていないことをやろうとしても、やっぱり人間ってやらないし、逆にすごい目標を立てちゃったら、達成が難しいじゃないですか。目標を達成できないと成長に繋がらないので、それだったらやりたいって思ったことを目標にしてやっていたほうが絶対に楽しいし、成長できると思っています。
何て言うか、“自分がどんどん向上できる考えかたや行動”っていうことが、絵が上手くなる上で大切なものだと僕は思っていて、この本の中だとそういうことも伝えています。
――ちなみに最初のイラストの仕事は……?
焼まゆる:挿絵を描く仕事ですね。
――イラストレーターを職業として意識したきっかけは何かあったのでしょうか?
焼まゆる:実は初めて仕事をしたのは雑誌だったんですけど。僕が中学生の時にその雑誌に応募して、当時募集が8000人ぐらいあったらしく、その中から5人ぐらい選ばれる中に僕が選ばれて。
でも中学生なので、そんなにカタいこと考えてないんですよ。Twitterとかに絵を投稿するノリで応募したら受かっちゃったみたいな感じで……(笑)。今思うと申し訳ないんですけど、本当にそのノリで仕事をしていましたね。「仕事をしてる」っていうしっかりとした考えがなかったので、普通にそろそろ高校受験だなって言う時に、友達に言うようにで「すみません。ちょっと受験あるんで辞めます」みたいな感じで辞めてしまいました。今思うと本当に申し訳ないです。
――ああ、なるほど(笑)。「描き方を決める習慣」に“時代とともに絵を描く技術はどんどん進歩していくし、流行もどんどん変わっていきます”と書かれていますが、その流行の変化をいち早く察知するために焼まゆる先生はどういったところにアンテナを張っていますか?
焼まゆる:やっぱり今はTwitterが主になってますね。とにかく人気のあるイラストレーターさんのイラストをたくさん見るようにしています。そこからちょっと派生して、その人気のあるイラストレーターさんのPSDデータを買うとか、あとはお絵かき配信とかをしてくれている方もいるので、そういう方のお絵かき配信を見たりしていますね。
イラストレーターを目指す人は、pixiv等でPSDデータを公開している方の絵をダウンロードしたり、購入したりして、そのイラストレーターが何の機能を使っているのかを知るところから始めるといいんじゃないでしょうか。その機能を使った絵の描きかたはお絵かき配信とかから分かるので、そこで機能について知るのがいいと思います。
アンテナを張って新しいものをチェックすることも大事なことなんですが、“本当に自分が描きたいのか”っていうのも考えなきゃいけなくて。自分が何の絵を描きたいのかというのも大事なんです。ファッションと一緒で、最新のファッションっていろいろあるじゃないですか。「それって本当に自分が着たい服なの?」っていうことがあるので、それらをこれから描く絵にどう落とし込んでいくのかっていうのを考えながらトレンドをチェックするようにしています。
――イラストだけではなく、何でも取り入れるんですね。
焼まゆる:そうですね。本当に身近な場所だと、生えてる草とか、「この日差しの中だとこんな色になるんだ」とか、「この季節だとこんなに緑、緑、緑してるんだなあ」みたいなのとかを感じることとか。あとは電車とかに乗っていると手すりの銀色のところに写り込んでいる景色もそうですし、お風呂に入っているときも「水面の中の自分の足はこんな風に見えるんだなあ」みたいなのとか。本当にその絵とか、写真とかに限らず、いろんなところから情報を吸収するようにしています。本当にすべての日常からインスピレーションを受けるというか、常にアンテナ張っていますね。
好きって思ってもらえる魅力的なキャラクターを描く
――焼まゆる先生の描く絵で、“ここの描き方は昔から変わらないな”という部分や“変えたくないこだわり”などはありますか?
焼まゆる:技術的な部分では全くなくて。その絵に対してはとにかく柔軟さを持って、僕は絵と向き合うようにしているので、頭の固い頑固絵描きにはならないぞって思いながら(笑)。
なので技術的な部分だとあんまりないですね。でも気持ち的な部分では変わらない部分があって、“とにかく可愛くかっこよく、キャラクターに魅力を感じるように描く”っていう気持ちだけは昔からずっと変わらないですね。“ファン心を忘れない”っていうのはすごい大切にしていて。ただキャラクターを描きましたっていう感じにならず、“好きって思ってもらえる魅力的なキャラクターを描く”っていう気持ちは、今も昔も変わらない部分です。
――ありがとうございます。特別インタビューに関してですが、本書籍でインタビューをした先生たちにはどういった経緯でインタビューをお願いしたのでしょうか。
焼まゆる:インタビューを受けて頂いた内の3名は普通にめちゃくちゃ仲良くて、人によってはリアルで会ったりしているくらい。なので今回お願いしました。それであとひとりは一緒にお仕事とかできる機会があればっていうお話しがあったので、今回お声をかけさせて頂いたら「喜んで!」って言ってもらえた感じですね。
――液タブと板タブの両方を経験されている今のご自身の意見として、絵の上達がはやいのは液タブと板タブどちらでしょうか。
焼まゆる:そうですね。これはやっぱり物事の考え方で、結局のところ自分が一番絵を描く状況になれるものっていうのが、その人にとって一番上達が速いツールになるんだと思っていて。
どちらもメリットがあって、液タブのメリットっていうのは、当たり前なんですけど画面に直接絵が描けるんで、ものすごく直感的に絵を描けるんですよ。なので楽しく書けるし、すぐに使えるようになります。
板タブのメリットは、液タブだと姿勢が悪くなって体を傷めるから無理っていう人が結構居るんですよね。あとは画面に顔すごい近づけちゃうから目が痛くなっちゃうみたいな人とか。そういう人は板タブのほうが姿勢が悪くならないとか、目が痛くならないとかメリットがあると思います。
描く絵にもよるんですよ。結構塗りの作業とかだったら、板タブでもあまり不便ないんですけど、やっぱり線画みたいな、マンガ家みたいな感じの作業をするときって、液タブのほうが作業をしやすいんですよね。そういう描く絵によって変わる部分っていうのもあるんじゃないかなとは思います。
結局はどっちのほうが自分は絵を楽しく描けるのかっていう話で、自分にとって良いほうのツールを使うのが良いんじゃないかなと思っています。僕は液タブが直感的で楽しく思ったように絵が描けるし、あと普段液タブを使う時に油絵を描くような感じで、結構姿勢正しく液タブを使っているので、全然腰とか肩が痛くならないんですよ。なので体も痛くならないし、直感的で楽しく絵を描けています。最近はモニターアームとかもあるのでそれを使うのもいいと思います。
――今回書籍はやりたいことのひとつだったということで、今回チャレンジしたことによって得たものはありますか?
焼まゆる:今回の本では「とにかく読みやすいようにしよう」ってすごい気をつけていて。レビューとかでも「すごい分厚いから大変だと思ったけど、すらすら読めちゃった」とか「一日で読み切っちゃった」みたいなレビューがいっぱいあって、それって実は結構狙っていた部分でもありました。ファンがこの本を読むときに、途中でつまることが絶対に無い本にしようと思っていましたね。
そのために文章の書きかたとかをすごい学んだんですよ。本の書きかたとか、接続詞の使いかた、組み立てかたとか。今まで人生で学んだことなかったんですけど、そういうのって今後動画を作るときとか、いろんな場面で使えるところなんじゃないかなと思っていて。そこでかなり苦労した分、成長できたんじゃないかなとは思っています。
――焼まゆる先生はいろんなことにチャレンジした結果、いろんな技術が身についたって感じなんですね。
焼まゆる:そうですね。昔から技術者気質で、新しい技術を身につけて、なにかを作り上げるってことがすごい好きだったんですよね。小学生ぐらいの頃からホームページのプログラミングをやったり、今はパソコンとかも自作していたりとか。そういう何かを身につける、技術的なものを学んでいくっていうのは昔から好きです。
それもあって新しい技術はどんどん身に付けられているのかなと思いますね。仕事になるぐらいの技術を身に付けているのに、仕事にしてない技術とかが山のようにあるじゃないですか。結構宝の持ちぐされ的なところもあるんですけど。そこは最悪、いざとなったらでも食い扶持に困らないなあっていう感じでポジティブに捉えています(笑)。
焼まゆる先生がVTuberとして活動する理由
――VTuberとしての活動を決めた経緯をお聞かせください。
焼まゆる:これもやりたいって思ったからやっただけなんですよね。やらないと人間って後悔するじゃないですか。例えばそういう世界があった場合の話なんですけど。僕がVTuberデビューしていなくて、僕以外の誰かがお絵かきVTuberとしてデビューして、すごい人気になる世界線があったとするじゃないですか。そのときにVTuberをやってなかったら、「アイデアはあったのに」、「やろうと思ったのに」っていうダサい考えが浮かぶと思うんですよ。そういうダサい人間になりたくなかったので、やりたいって思ったことをすぐに「よしやるか」っていう感じで始めましたね。
――話を聞いていくと焼まゆる先生は行動力の塊のような印象を持ちます。
焼まゆる:これは本にちょっと書いているんですけど。本当にやりたいって思ったことをやるのって、僕はすごい大切にしています。とにかく今は何でもやるようにしているんです。やりたいっていう気持ちってすごいパワーを含んでいるので、そのパワーを無駄にしないでしっかり使っていけば多くの知識とか経験が増えるじゃないですか。それで人間って成長できると思ってるんです。だからその積み重ねっていうのは昔からすごい大切にしています。
――YouTubeに上げる動画の制作もご自身で制作されているのでしょうか。
焼まゆる:動画編集もやっていますし、自分のVTuberの体も自分で作っています。本当はマネジメントっていう観点から考えると人に任せたほうが正解なんですけど。僕は動画編集が速いので、頼むほうが面倒だなって思って自分でやっちゃってるんです。
でもこの間、VTuberのモデリングを自分でやったんですけど、2Dモデルを作ったら1ヵ月くらいかかっちゃって。結構きつかったんで、次にやることあったら誰かに頼んじゃいたいなあって思っています(笑)。
――ストレスとかも無く、延々と作業を続けられるんでしょうか?
焼まゆる:そうですね。家族からも言われるんですけど、僕って本当に引きこもり体質で。画面とかをずっと見ていても平気ですね。ただ、一応気を遣ってたりもしていて、絵だとラフ画作業とか、線画作業の時はあまり画面の明るさとかって必要無いので、そういう時はちょっとパソコンの画面を暗めに設定して作業したりとか対策はしてますね。
――動画を制作するうえで特に意識していること、気を付けていることはなにかありますか?
焼まゆる:僕の作ってる動画って講座動画なので、とにかく喋っている内容が聞き取りやすいように喋ることです。あとはテロップも例えば用語を説明したり、ツールを説明したりするような場面では、しっかりその名前を画面上に明記します。講座動画なので分かりやすさをすごい意識するようにはしていますね。
あと、動画の全部にテロップ入れるとさすがに作業量的にキツイので、テロップを極力減らせるように、しっかり言葉だけで通じるように喋るっていうのは本当に意識してやっていますね。とにかく講座の内容が分かりやすいようにっていうのを一番大切に作っています。
――余談にはなってしまうのですが、ゲームチャンネルは次何をするか決まっていますか?
焼まゆる:実はゲームチャンネルはやめまして、最近Twitchデビューしました。なので今はTwitchでゲーム配信をやっています。もともとゲームチャンネルを作った理由が、「自分の喋りかたを練習したいなみたいな」、「もうちょっとおしゃべりが上手くなりたいな」っていう思いだったんですけど、目指していたあたりまでいったので、もういいかなみたいな感じになりましたね(笑)。なので今はTwitchのほうでゲーム配信をやっています。これがすごい楽しくて(笑)。
――一番上にエアロバイクが(笑)。
焼まゆる:そうなんです(笑)。エアロバイクに乗りながらゲーム実況するっていうのをTwitchでやってて。5キロぐらい痩せたんですよ!
健康になったのもそうなんですけど、Twitchが本当に楽しくて。学生の頃に友達と放課後に待ち合わせして遊ぶような気持ちでTwitchをやってて、今は心も体も健康になってます(笑)。
――これからの配信活動で挑戦したいことはありますか?
焼まゆる:自分がやりたいって思うことをやっていきたいなって思っています。僕は2年ちょっと前に会社員を辞めてイラストレーターになったんですけど。そこからはがむしゃらに作業してきて、そのせいで何かやりたいって気持ちをないがしろにしてきちゃったなっていう感じがあったんですよね。それを最近ふと思い直して、さっき言ってたTwitchも始めたんですよ。
会社員の時すごい不健康な生活を送っていて、毎日牛丼食べたり、会社終わりにビール飲んだりして本当に不健康だったんです。なので会社員辞めたら健康になるぞって思っていたんですけど、結局健康的なこと何もしてないなって。それでエアロバイクに乗りながらゲーム実況するっていうのをTwitchで始めたっていう感じです。
これからも講座動画を上げるのはもちろん、絵もいっぱい描いていきたいなって思ってるんですけど、その作りたいとか描きたいって思わないものを無理にやってもファンに想いって届かないんですよね。なのでちゃんとそのやりたい、伝えたいって想いがこもったものをしっかりとファンの人に届けていきたいなって思ってます。
――ここまで行動力があると一種の才能ですね。
焼まゆる:会社員の時もそうだったんですけど、僕はやりたいって思ってることをやれないのが、すっごいストレスになるタイプの人間なんですね。やりたいって思ってることをやっていると、いろんな技術とかが身に付くので、やっぱりそのやりたいという気持ちをどんどん実行していくっていうのが本当に大切なのかなって思っていますね。
本を出すのもやりたいことのひとつだったのですが、つい先日まで本の執筆でほとんど時間を取られて。なのでやりたい事がめちゃくちゃ溜まっているんですよ。これからやりたいことを順番に書き並べて少しずつやっていきたいなって思っています。
――Twitterで今は『スプラトゥーン3』をプレイしているっていうのは見ました。
焼まゆる:本の執筆が終わった後に、タイミングよく『スプラトゥーン3』が発売されて、ずっと根詰めて執筆してた反動もあってすごいやっちゃってましたね。2週間プレイしていたせいで、仕事がたまっちゃってて、今仕事に追われてるんですけど(笑)。ため込んだ仕事を消化したあたりで、いろいろやっていこうかなって思っています。
――今新しいことにチャレンジするとしたら何にチャレンジしたいですか?
焼まゆる:本当にやりたいことは山ほどあって。まだやるつもりは全然ないんですけど、海外暮らしとかしてみたいですよね。この仕事だったら絵とか描けるパソコンを持っていけばどこにでも住めるのかなっていう感じはあります。
――新しいことにチャレンジしたいってなった時に、できない人もやっぱり結構いると思うんですね。そういった方に向けてこういう風にしてみるといいみたいなアドバイスはございますか?
焼まゆる:もっと気軽に考えたほうがいいと思いますね。人間って結構やってみれば結構なんでもできるじゃないですか。特に会社員の時にすごい意識してて。僕の会社員時代の最終キャリアってプロジェクトマネージャーっていうプロジェクトを管理するお仕事だったんですけど。そこのキャリアを積むまでに1回初めてプロジェクトマネージャーをやる時っていうのが絶対にあるはずじゃないですか。その時に多くの人は結構ビビっちゃうと思うんです。
プロジェクトマネージャーをやれてすごいとか周りの同期とかからも言われたりしたんですけど、でもやってみれば結構なんとかなるじゃないですか。なので大切なのは度胸だと思います。「やったことないから」とか、「誰にも教えてもらってないから」とかは気にしないで、“どんどん挑戦していく”ということをぜひ皆さんには意識してほしいなって思います。
僕の書いたのは絵が上手くなるための本なんですけど、絵なんて失敗しても怪我するわけでも、大量の財産とかを失う訳でもないし、ちょっと機材買ってたとしても、そんな人生に関わるような金額とかじゃないんで、“やりたいと思ったらどんどん挑戦していく”ようにしていってもらえたらいいんじゃないかなって思います。
――新しいことにチャレンジする時、焼まゆる先生はどういったツールで情報収集しますか?
焼まゆる:基本的に今はYouTubeですね。YouTubeが一番早いです。最近だと3DCGと、アフターエフェクトっていう映像を作る技術を最近身につけたんですけど。どちらも出だしはYouTubeです。初めてのブレンダーとか初めてのアフターエフェクトみたいな動画が絶対にあるので、とりあえずそれを見よう見まねでバーっとやってみるとある程度把握できるんですよね。
そこからは「そうじゃなくて、こういうことやりたいんだよなあ」みたいなのがちょっとずつ出てくるので。それをネットで調べたり、YouTubeとかで調べたりします。もしそこでもたどりつけないような情報があったら、知りたい内容が載っている教材とかを買います。
絵で例えるならPSDデータとか絵についてのツールを購入するとかです。やっぱり動画って分かりやすいんですよね。動画編集とか、3Dの編集とかって動いているものから学ぶほうが身につけやすいです。なので動画を見ていただくのが良いと思います。
――最後に本書籍を購入した方とファンに向けてメッセージをお願いいたします。
焼まゆる:まずはやりたいって思ったことを大切にして、どんどん挑戦してください! 僕は「焼まゆるのお絵かきチャンネル」というYouTubeチャンネルを運営しているので、もし分からないことがあれば僕の講座動画を見てください!
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCg7aL_drCGzlPCrV6Hys_-w
Twitch:https://www.twitch.tv/yakimayuru
Twitter:https://twitter.com/yaki_mayu